菊地 真 ・ 萩原 雪歩 twin live “ はんげつであえたら ”〜友藍〜において、「ライブのセットリストを通じて物語を感じ取る」という体験が、とても楽しかった&好きだったので、その感想を書き留めます。
物語にフォーカスしている纏まった感想が見つけられなかったので、ひとまず自分で書きました。みんなも二人の王に想いを馳せて感情大爆発しよう!
ちなみに3公演とも配信でリアタイしました。
冒頭の数分が誰でも無料で見られるので、ぜひご覧ください↓
どんなに離れても、キミの幸せを祈っている。
- 全体を通して
- M1 キミはメロディ
- M2 自転車
- M3 何度も言えるよ
- M4 アマテラス
- M5 待ち受けプリンス
- M6 チェリー
- M7 First Stage
- M8 edeN
- M9 エージェント夜を往く
- M10 9:02pm
- M11 First Step
- M12 My Best Friend
- M13 The world is all one !!
- M14 Halftone
- M15 おもいでのはじまり
- M16 my song
- 最後に
全体を通して
結論を先に言うスタイルでいきます。
はんげつ、セトリがすっげぇ〜〜〜!!!
具体的にどういう点ですごいと感じたのかというと、
- 色んな曲が聴けてライブとして楽しい
- 二人の王の物語を紡ぐ曲の流れが美しい
- 曲に改めて深く感情移入できる
- 曲に対して新たな視点を持つことができる
こんな感じ。2によって3と4が生まれた感じです。そしてこの2が私は大好きで、大きく感動し大はしゃぎしたため、このブログを書くに至っています。
M1 キミはメロディ
イントロの無い、歌唱から入る曲でライブがスタート。ふたりの歌唱からいきなりドンと始まるところに、影の王と光の王の出会いは、前触れなく突然であり、衝撃が伴うものであったのだと感じさせられました。
何故ならライブの一観客として、歌入りの曲が来ると「うおおあああああ!?!!…………(聴くため必死に黙る)」ってなるからです。ライブにおいて、歌から始まる曲って独特の高揚感がある気がします。心の準備をする暇が無く、畳み掛けられるからでしょうか。
キミと紡ぐメモリー 二人で描いたストーリー
曲の明るくキラキラした感じからは、その出会いが素敵なものであると幸福感が伝わってきます。また、キミは魅力的だという気持ちや、二人の中に思い出が積もっていくことも感じられ、公演の冒頭に語られた「会う約束をして、他愛もない話を語り合う二人」を感じました。
M2 自転車
爽やかな曲が続きます。曲調一致コンボボーナスで、私のテンションがアップです。事前に予告されていた曲が早速披露され、そのテンポの良さにもノリノリです。
だってキミが好きだ!!
この曲の好きなところは、とても大きく、まっすぐに、眩しいほどに、「キミが好きだという気持ち」が溢れているところです。夢から目覚め、キミに伝えるために自転車を漕ぐ行動力が実に若々しく、伝える直前にドキドキしたりウジウジしたりする姿は実に瑞々しいですね。
最後のロングトーンはいつ何度聞いても素敵です。とても熱い気持ちを感じます。こんなにも相手のことを好きだと思えるなんて、影の王と光の王が出会えて良かったなぁ……。
M3 何度も言えるよ
もう泣き虫と弱気と片思い お別れしちゃって
きっと 今から 変われる
あなたの元へと 駆けてゆくよ
思いを伝える真ソロに続けて、思いを伝える雪歩ソロ。テーマ一致コンボボーナスで、私のテンションが特大アップです。こんなん現代の返歌やん。
影の王が好きだと思っているのと同じくらい、光の王も好きだと思っているんだなぁ……出会えて良かったなぁ……。
何度も言えるよ 大好きだよ
M4 アマテラス
大好きだよ 何度も聴かせて
抱きしめたい 離さないで
何度も言えるよって歌ったら、次は何度も聴かせてって歌うんですか!?ギュッと抱きしめた急にごめんねって歌ってたのに、今度は離さないでって歌ってるんですか!?どれだけ曲のコンボボーナスを繋げるんですか!?私のテンションは極大アップです!!曲同士がシナジーを生むセトリ、大好き!!!!!
ただでさえアマテラスという曲は、明るくて、かわいくて、愛しさに溢れていて、コールが出来て盛り上がって楽しくて、幸せに包まれるような最高の曲だったというのに。影の王と光の王を感じながら聴くことによって、会うことが待ちきれない二人かわいいね……出会えて良かったね……出会って二人の世界は彩られたんだね……一緒にいると幸せなんだね……という気持ちになり、もうめちゃくちゃに感情移入している。曲に対しての没入感がとてつもないことになる。
素敵な曲なのはずっと前から分かっていたけれど、なんかもう、具体的な登場人物がいることによって、その人たちの人生が曲に乗ることによって、曲で表現されている気持ちがより重みを増し、より強く感じるようになったと思いました。
君と会って フルカラーで
愛すること 初めて知る For You
M5 待ち受けプリンス
流れ変わったな。さっきまでキラキラ明るく穏やかに爽やかに幸せを感じていたのに、一気に胡散臭い修羅場感が出てきた。昼の花畑にいたのに、一瞬で夜の繁華街に飛ばされたみたいだ。照明がバチバチイケイケに荒ぶっている。
この一観客として困惑することで、物語の二人の困惑を察しました。嫁ぐことになったんだ……。二人も動揺してるんだ……。
Hey,CUTE GIRL! お迎えにきたぜ!
いや、嫁ぎ相手なんかチャラくて嫌だな!?誰よそいつ!!こんなやつに光の王が嫁ぐなんて嫌なんだけど!?!?
……そうか……影の王もこんな気持ちなのかな……光の王が嫁ぐなんて嫌だね……。一緒にいてあんなに幸せだったのに、離れちゃうなんて悲しいよね……。
でも冒頭の語り曰く、影の王は「ずっと一緒にいたい」という気持ちを抑えながら、光の王のことを送り出すのか……。
M6 チェリー
うわああああああ明るく前向きに送り出してるううううう!!!
なんて健気なんだ影の王は……。「どうか悲しまないで」と言ったくらいに、光の王を大切に思う気持ちがあるからこそ、光の王を明るく送り出してるんだ……。
初めの一歩
終わりの一歩
新しい旅立ち
個人的なチェリーへの印象といえば、にぎやかな曲調や、コールがたくさんあることから、節目に際して楽しく踏み出す、なんならスキップもジャンプもしちゃう!という、とにかく明るいものでした。ドキドキの不安よりも、ワクワクの期待の方が大きい、というような。
でも、明るく楽しく前向きなだけではなく、始まりは同時に終わりでもある、ということをしっかり意識している曲なんだな、と改めて気付きました。
この一雫の切なさが滲む曲だからこそ、ただ明るく送るんじゃなく、切なさを抱えながらも、それを覆い隠すほどの明るさで光の王を送り出そうとしてる影の王の姿が浮かんで。
その明るく気丈に振る舞う姿のいじらしさ!!!!!健気さ!!!!!冒頭で語られていた通りのことなのに、曲を通してその心情を感じると、もう堪らない気持ちになりました……。あぁ……影の王……。
M7 First Stage
言いたいことさえ 言えない私だけれど
ここ真パートなんですね……あぁ影の王……。
あと少しだけ前に出て 言葉掛けられたならば…
気持ちを抑えてしまった影の王……。影の王は光の王に対して大きな気持ちを抱えているのに、言葉にはせず抑えてしまったんだね……。
そして、気持ちを抑えているのはきっと、光の王も同じなんだろうなと思います。光の王だって影の王に出会って一緒にいて幸せだったろうことは、ここまでのセトリで感じられました(一緒にアマテラス歌っとるんやぞ!)。それなのに、離れてしまうことに際して、気持ちを言葉にして伝えることは何もしていなかったので。
Love you, Love you あなたへの溢れる
混乱した心 もどかしくて
M8 edeN
イントロを聴くだけで「それ!!!」となってしまった納得の選曲だと思います。二人は激しく焦がれているのだ……お互いに……。
蒼い宇宙(そら) あなたと出会い
「愛してる」気持ちを知って
止まらない 運命を信じた
「さよなら」と あの子に言った
くちびるを まだ覚えてる
1人じゃない もう1人じゃないよね
この公演のために作られた曲でしたっけ???まずこの曲を使うことを決めて、その後ストーリーを考えたんじゃないかってくらい、二人の王の状況に当てはまっています。
往年の名曲はどれもこれも、その曲がどういう内容を歌っているのか肌感覚で理解しているので、この流れならこの曲だわなぁ!とイントロの時点で納得感がもの凄かったんですが、改めてじっくり歌詞を見るとピースのハマり方があまりにも美しくて震えます。
恋しくて「I love you」何度も言った言葉を
何度も言い合ってましたもんね……大好きだよってね……自転車と何度も言えるよとアマテラスでね……二人の王の思い出アピールかぁ……。二人のこれまでを知ってるからこそ、より一層強く、この曲の恋しさ、切なさ、焦燥感をひしひしと感じます。
M9 エージェント夜を往く
眠れない夜 この身を苛む煩悩
焦燥感 耐えられないなら
夜眠れなくなるほどに光の王への思いが強い影の王……。こんな気持ちを抱えるほどなのに、明るく気丈に振る舞って光の王のことを送り出したのか影の王……。
エージェントという名前から"仕事"を感じる曲なので、何か別のことに激しく打ち込んで、気を紛らわそうとしているようにも感じました。
M10 9:02pm
ソロ曲の直後だからこそ、「ひとりきり」の歌詞がこんなに沁みたことがあっただろうかというくらい切なく響くなぁと思いました。ひと仕事終えた影の王がひと息ついて改めて物思いに耽っているような情緒を感じました。
鏡にそっと聞いてみる ねぇ…幸せ?…
従来の私はこの歌詞を鏡=自分自身に問いかけていると捉えていました。今回ももちろんそのようにも思えますし、二人の王の物語を追っていると、鏡=自分と反対の存在=光の王に問いかけているようにも聴こえます。今までしてこなかった曲の捉え方が出来るようになるのがとても興味深く、面白く、楽しいです。
二人の王に対して既にめちゃくちゃ感情が極まってるので「逢いたい」でため息が出るし「一秒だけでもいい」で胸が苦しくなるし「君を今 感じたら ずっと…」で😭😭😭…………ってなる。なんてサビだ……。
その後2番冒頭で
Moonnight 綺麗だね 君にも届いてるかな?
と歌われるのでもうキャパオーバーですもう。はんげつの夜にね……会う約束をずっとね……してきてね……会いたいよね……。
M11 First Step
影の王は光の王に対して強い気持ちを抱えていたのにそれを隠してしまったけど、影の王が明るく前向きに送り出したからこそ、光の王は新たな旅立ちを前に1歩を踏み出す勇気を受け取ったんだと思うのです……この曲の歌詞ひとつひとつからそれを感じています。
M12 My Best Friend
影の王の秘めた思いの強さと、光の王の踏み出せる芯の強さを噛み締めたところで、次に来るのがMy Best Friend という"友"藍をどストレートに曲名で表してて清々しさすら感じます。
「切ない距離」だと認めながらも曲調の明るさと「スキスキ!大好き!」の歌詞の素直さから、2人とも現状を前向きに受け入れたんだなという印象を受けました。
自転車で二人 走ったよね
走ったねぇ!?!?だから二人で歌ってたんや……二人の思い出なんや……ソロ曲を二人で歌ったの自転車だけや……レア音源!特別感!嬉しい!とか思ってたけどめちゃくちゃ意味があったんや……なんやねんこの公演こわいわ……
M13 The world is all one !!
この空は繋がっていて、この世界には壁なんてなくて、そこにいるのは争う敵じゃなくて、一緒に進む仲間なんだ!ってことを歌っているという認識だったんです、この曲って。実際、バンナムフェスでは作品の垣根を超えて、そういう意味合いでみんなで一緒に歌ったんだと思いますし。
そんな明るくフレンドリーな曲だと思っていましたし、今もそう思っていますし、今回の二人の王の物語でも「たとえ遠く離れていても、思いは繋がっているよ!」っていう晴れやかな意味合いだと思うんです。
世界には友達
一緒に進む友達いることを忘れないで!
ただここの歌詞が!!なんかもう!!「私のことをどうか忘れないでね」っていう!!切ない情念たっぷりの歌詞に聞こえてしまって!!まさかこの曲からそんなニュアンスを感じ取る日が来るとは思いませんでした!!!!!貴重な経験ができましたありがとうございます!!!!!
晴れわたる この気持ち まっすぐに輝いてる
私の心が囚われすぎてるだけかもしんない!!!!!やっぱり晴れやかな曲だよこの曲は!!!!!
M14 Halftone
晴れやかな曲からの、疾走感ある新曲です。2曲続けて盛り上がりと大団円感がすごい。そう、感情一致コンボボーナスです。私のテンションが絶大アップです。
「新たな時間を駆けてゆこう」「これから先も君と共に」「あんなに遠く感じていたのに今は怖くない」お互い遠く離れていたとしても、二人の絆が絶たれることはないんだと、力強いバンドサウンドからそう感じさせてくれます。
M15 おもいでのはじまり
最後の楽曲。優しくて温かくて、綺麗で、切ない。思い出は過去にしか無いものだから。それが始まるってことは、過去になってしまうということ。もう思い出を作れないということ。
世界で一番の君に出会えたんだ
神様ありがとう そばにいてくれて
世界で一番に君に伝えたいな
僕らはいつだって友達だってこと
そろそろ行こう?
M16 my song
ねぇ幸せあれ
最後に
冒頭で語られた絵本仕立ての物語の内容は、長いものではありませんでした。時間で数えると2分ほど。文字に起こすと500文字ほど。
にも関わらず、楽曲を通すことで、たくさんの感情の揺れ動きを肌で感じることが出来たり、共に歩み思い出が増えていく感覚があったりと、没入感がすさまじく、とても濃厚でボリュームと満足感のあるものになっているように思いました。二人の王の幸せを私も祈りたくなるほどに。
ライブとして観ても、お祭り騒ぎ曲からしっとり聴かせるバラードまで様々な楽曲を堪能でき、その幅広さに改めて魅力を感じました。
学生時代の通学電車でひたすら聴いた青春の曲たちが、身体に染みついた曲たちが、こうしてライブで披露されることがシンプルにただただ嬉しかったです。
繰り返しになりますが、色んなシチュエーションや感情に対応できる楽曲の幅広さ、本当になんなんだ。楽曲たちを読み込んで、物語として魅せるために構成した人たち、マジでなんなんだ……。愛と執念を怖いくらい感じました。
とても楽しく、その試みに大きく心を動かされるライブでした。素晴らしい体験をさせていただき本当にありがとうございました。
他の公演のセトリや、ステージセットや照明の好きなところの話も出来そうならブログに書きたいです。が、ちょっとこの先もライブが立て続いてて厳しそうなのが残念……。アイマスが忙しくてアイマスが出来ない。